2018年2月10日土曜日

冬の案山子(かかし)

女の涙は覚悟の涙。
男の涙は溢れてくる涙。

夜の街、雑踏の中立ち止まって女の人が泣いていた。
雑居ビルのエレベーターの前、支えられるようにして女の人が泣いていた。

涙で焼き付いた残像を滲ませてくれたらいいのにね。

想うことを忘れ、熱さから冷めた今のわたしは田んぼに取り残された冬の案山子()のようだ。

冬の案山子にギターをあげよう。歌を忘れないように。

明日のために飯を食おう。

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